こんばんは、中村です。また巨人の星について語りたくて仕方がないので、ひっそりと深夜の更新を。
28日の放映では、伴が飛雄馬のマンションの入口に一晩座り込み、ゴーゴーバーで酒を飲み、チンピラと乱闘して朝帰りした飛雄馬と久しぶりに会います。
感激の再会、と思いきや、かつてのようなべたべたとまとわりつく甘やかな関係ではなく、成人男性同士のクールなかかわりに、離れたことで二人ともずいぶん大人になったのだなと感じました
伴は一徹の指導でスピードとパワーを増した素振りを飛雄馬に見せて驚かせ、今まで飛雄馬を無償で支え続けた借りを返せ、野球を続けて花形を野球界に引き止めてくれと頼みます。
飛雄馬が引退したら花形も野球界への興味を失い、父親の会社を継いで伴の想い人である姉の明子と結婚するだろうから、飛雄馬は復活してそれを阻止してくれと。
もちろんその発言の真意は恋愛成就のための利己的なものではなく、飛雄馬に立ち直ってほしい、もう一度マウンドに戻ってきて欲しいとの強い思いがあってのこと。
そんなすばらしい友情に恵まれながらも飛雄馬は気付きもせず、試合の合間に冷たいマンションの廊下で夜を明かして待っていた伴をうっとうしく感じ、伴が帰った後もソファーに横たわってぐずぐずとネガティブな文句ばかりをつぶやきます。
まったく飛雄馬はなんと情けなくつまらない男でしょうか。一本打たれただけで行く先も告げずに逃げ出すことを繰り返し、毎度振り回される周囲の迷惑を顧みず、尻拭いをしてもらっても本気でありがたがっているそぶりもない。
伴や明子はもちろん、敵である花形や左門や一徹もいつも飛雄馬のことを案じているのに、飛雄馬は基本的に自分のことしか考えていない。
こんなにも利己的で逃避的な人間になってしまったのは、幼少期から父に虐待され続けたせいかもしれない。高校中退でプロ野球界に入ったのだから、そういえばまだ10代の少年なのだ。幼稚なのも仕方がない。
飛雄馬の鬱展開が長引くと週5の再放送でもイライラもやもやすると言うのに、週に一回の放映を楽しみにしていたかつての視聴者はさぞきつかったことと思う。早く立ち直ってさっさと大リーグボール3号を投げて欲しい。
しかし、野球センスはあっても人間的魅力はないに等しい飛雄馬が、なぜ伴ほどの快男児にここまで惚れられるのか、キザに見えて一途な努力家の花形や誠実な好人物の左門にも特別視されるのか、不思議でならない。
最終回までには私も飛雄馬の魅力をわかりたいものです。